【45の質問】ルナン&リサ
〈※会話式SS。地の文がないです! 便宜上、未来(リサと出会って和解した後の九話頃)を想定して書いています。 『創作キャラクターへの質問集』引用元は下記掲載です。それでは、どうぞ!!〉
「ルナン、これ見てよ」
「シュラ? なんだそれは──」
「さっき配布されてた」
「『質問集』、なんかニンゲンの間で有名なやつね」
「俺は初耳だぞ」
「リサ、エルフにしてはよく知ってるじゃあないか」
「ふん。アンケート謝礼三千リル? あら、案外悪くないんじゃないの?」
「……そうだな……」
「うん、まあそんな訳だから。良かったら答えて出すといいんじゃないかな」
「お前はやらんのか?」
「なんで、部外者の僕がやんなきゃいけないんだよ。二人で頑張ってー」
「おいっシュラ! 行くな!」
「相変わらずね、あの子。じゃあ、あたしが質問読んだげるから、答えてよね」
「お……俺がか!?」
「こう言うのはリーダーが答えるものでしょ! さっ!」
◆
まず──Q1. あなたの名前を教えてください。だって。
「俺は、見ず知らずの奴に名乗る名前など、持ってはいない」
「初っ端からそれ〜? ちゃんとやんなさいよ。長ったらしいフルネームがあるでしょ、あんた」
「特別長くなかろう。ルナン・シェルミクだ」
「そうそう。えーっと、なまえ……“ルナン・シェルミク”っと」
次──Q2. 愛称はありますか?
「……相性?」
「あれじゃないの? あだ名とか?」
「そっちか、俺には無いぞ」
「強いて言うんだったら、ボスとかリーダーとか、呼ばれてんのかしらね」
「うむ。それで構わん」
それで──Q3. 種族は何ですか?
「って、ニンゲンよね?」
「先に言うな……。人間だな。ごく普通の」
──Q4. 職業は何ですか?
「旅ギルドをやっている。断じて、無職のロリコン不審者などではない」(四話参照)
「そ〜ね。色んな依頼請けてるらしいわよ」
──Q5. あなたの一人称は何ですか?
「俺」
「潔いわね、急に」
じゃあ──Q6. 人を呼ぶときの二人称は何ですか?
「お前だな」
「あんた、兵士なんかには“貴様”って言ってなかった?」
「そういえば……。そう呼ぶこともあるな」
成程──Q7. 出身地はどちらですか?
「エスタール王国の、レイルという名の農村だ」
「そ。きっとのどかで、いいところなんでしょうね」
「……ああ」
──Q8. 年齢(外見年齢/人間換算)を教えてください。
「現在19歳だ」
「見た目より若いわよね」
「今、遠回しに老け顔と言ったな?」
いいえ全然。──Q9. 性別はありますか?
「見れば分かろう。男だ」
「ま、誰がどう見ても“男”ね」
──Q10. 髪色/瞳色を教えてください。
「銀の髪、瞳は紫」
「クールよねー」
「そうか?」
──Q11. 身長/体重を教えてください。
「身長175前後、体重は……70以上はあったか」
「筋肉質だしね、あんた」
「……何故、先程からそんなに褒めるんだ?」
「ほ……はぁ?? 褒めてないわよ!!」
──Q12. 身分はありますか?
「無い」
「普通のヒトだと思うわよ」
──Q13. 外見の特徴は何ですか?
「……黒衣の剣士と、巷では呼ばれているらしいな」
「剣なんて持ってないし、銀髪だしそこまで黒いイメージもないわよね」
「あの大剣は召喚式だからな。後は同感だ」
そうなのね──Q14. 中身の特徴は何ですか?
「中身に特徴? 性格の話でよいのか」
「ん〜……なんて言うか、気難しいわよね。けど、実直で誠実な男だと思うわ」
「…………」
「突然黙んないでよ」
「それで構わんから早く次に行け」
なんなのよ──Q15. 好きなものは何ですか?
「……うーむ」
「しゃべってよ、だから。確か甘いもの好きだったんじゃない?」
「どこでそう思った? 言え」
「町でプリン食べてるときが一番幸せそうな顔してた」
「言うな!」
どっちよ! じゃ──Q16. 嫌いなものは何ですか?
「ココアなどは不得意だな。コーヒーにシュガーも入れたくない」
「なんか不思議よね。そこは苦い派らしいわよ」
──Q17. 得意なものは何ですか?
「古文書の解読と鍛錬」
「前半、意外だわ」
──Q18. 苦手なものは何ですか?
「他の勉学全般」
「シュラに小馬鹿にされそうだわ」
「お前もだろう」
そうね──Q19. どんな趣味がありますか?
「趣味が鍛錬だ」
「化け猫を撫でるのも趣味じゃなかったの?」
「断じて違う!」
──Q20. どんな特技がありますか?
「異空間から大剣を召喚する。太古の術だ」
「そんだけじゃないでしょ」
「む?」
「クルミが、ルナンはお裁縫が上手なんだよ〜って嬉しそうに言ってたわよ」
「その場しのぎ程度だぞ。特技、というほどではない」(序話参照)
──Q21. 休日はどのように過ごしていますか?
「鍛錬第一だ」
「あんた……そんなだから筋肉バカって言われるのよ?」
「最近は睡眠も一応とっておる」
「前はなかったみたいに言わないで」
──Q22. 無意識にやってしまう「クセ」はありますか?
「癖……気づいたら片足に重心を寄せてしまうのは、悪癖だな」
「いや、あんた、よく眉間のシワ揉んでるわよ。ため息ついて」
「そうなのか!?」
気づいてなかったのね──Q23. ライバル関係の方はいますか?
「騎士団だろうか」
「あぁ、あのリッドとかいう煩いやつね」(第二章登場予定)
──Q24. 親友と呼べる方はいますか?
「昔はそうだった……」
「……あいつと!?」
「否、なんでもない。しもべのアールズも、友と呼んでもよいのだろう」
驚いたわ……──Q25. ON(お仕事のときなど)の服装は?
「この服だ。黒服、マント、防具、ブーツに手袋」
「結構、重装備じゃない?」
「お前が軽装すぎるんだ」
そ? ──Q26. OFF(リラックスしているときなど)の服装は?
「黒いスウェット、または鎧防具を外した黒服」
「地味ね」
「大概の男はそんなものだ」
なら──Q27. 寝るときは何を着ますか?
「上に同じ」
でしょーね、はい、それじゃあ──Q28. あなたのチャームポイントを教えてください。
「ちゃーむ……ぽいんと……?」
「魅力的なところってことでしょ?」
「否、意味は分かっている。いるのだが、すまん。さっっぱり思い浮かばん……」
「そういうところじゃない?」
「んなっ!?」
ふふ……! ──Q29. 「これだけは我慢できない」ということはありますか?
「周りで騒がしくされることだな」
「よく『やかましい』って怒るの、そういうことだったのね」
「その通りだ」
──Q30. 今一番ほしいものは何ですか?
「【奴】の居場所の情報」
「明確な場所はわからないんだったっけ?」
「ああ。以前会った古代遺跡にも、居なかった……」
「復讐、うまくいくよう、あたしも協力するわ」
「……有難う」
──Q31. 現在の悩みごとはありますか?
「金が無い。あるようで無い」
「いつも言ってるわね」
──Q32. どんなときに幸せを感じますか?
「プリン?」
「やめろ。あー、夜の静けさを感じる時だな」
「つまんないやつ」
──Q33. 武器や小物など、愛用しているアイテムはありますか?
「闇色の大剣。なるべく手入れするようにしている」
「あれ、手入れが必要なの?」
「知らん。ただ、手にしたものは手入れすると決めている」
変わってるわね──Q34. 自分で「子どもだな」と感じる部分はありますか?
「……少々怒りっぽい部分だろうか」
「自覚、あったのね。案外感情的なとこあるわよね〜」
「否めない」
──Q35. 自分で「大人になった」と感じる部分はありますか?
「怯えなくなった。もう幼子ではないのでな」
「本当かしら?」
「何が言いたい」
何も? ──Q36. あなたは、几帳面ですか? それとも大雑把ですか?
「几帳面だ」
「変なとこの判断は、雑だけどね」
──Q37. 料理はできますか? 得意料理は何ですか?
「野営には慣れたものだ。肉の果実添え焼きや、スープならすぐに作れる」
「へ〜。それって、毒味もしてくれてるの?」
「やってある。毒キノコなんぞ、俺は間違っても入れんからな」
──Q38. お酒には強いですか? 酔うと、どうなりますか?
「強い方だ。普段よりよく喋るらしい」
「普段もそれくらい喋ってほしいわ」
──Q39. これがないと生きていけないと感じるものはありますか?
「水」
「現実的ね」
──Q40. あなたの初恋はいつですか?
「あぁ……18のとき」
「意外!! 相手はどんなヒトだったの?」
「死んでも言わん」
ケチね──Q41. あなたが大切にしている宝物はありますか?
「過去の記憶だな」
「もしかして、だからクルミのこと気にかけてんの?」
「どうだかな」
「もう……本当にいい子なんだから、大事にしてあげなさいよ」
「わざわざ、言われずとも」
──Q42. あなたの一番の思い出といえばズバリ?
「あいつとの思い出」
「誰よ。どんな?」
「…………」
「赤面するような思い出なのは、分かったわ」
──Q43. ここだけの話、人に言えない秘密はありますか?
「……こんなことまで答えねばならんのか?」
「いっそ可哀想になってきた。あたしも」
「秘密──では、さっきの酒場の思い出、ということにしておこう」
「へ〜〜、ふーん、酒場なのね〜〜」
「あっ! おい忘れろ!」
──Q44. もしも明日が世界最後の日なら、誰とどのように過ごしますか?
「世界を壊す」
「スケールがでっかいわね」
「冗談だ。ふざけた質問も冗談だろう?」
──Q45. 最後に、何か一言お願いします!
「どこの誰だか知らんが、ふざけおって。二度と俺に質問などしてくれるな」
「それ、記録に残していい台詞だと思う?」
「構うか。なんなら“会ったら叩き切ってくれるぞ”とでも書いておけ」
「やめなさいってば」
◆
「長かったな……」
「お疲れさま。疲れたでしょ」
「ところで、この紙の提出先はどこなんだ?」
「なになに──『エスタール王国騎士団・本部』……っ!?」
「(リサから奪い取った紙を、大剣で木っ端微塵に叩き切るルナンの姿)」
「何してんのー! 何も散り散りにしなくっても」
「──あーあ。いくら筋肉バカのきみでも、流石に引っ掛からなかったか……」
「シュラ! これはどういうことだ!?」
「さあね。出してもよかったんじゃないかい? 指名手配犯、みずから出頭ってね」
「お前な!!」「嫌味すぎるわよ!?」
「まず。一旦逃げよう。じゃあね!」
ENDー終われー
読んでくださって……感謝……!
ムーンライトノベルズ公式様の配布した質問集がちょこっと話題になっていて、面白そうだったので参加させていただきました。会話形式に魔改造してしまった。めっちゃ楽しかったです! ありがとうございました!!