DR+20


【45の質問 】シエル&メアリ


〈※会話式SS。地の文がありません! 一応、第二章~第三章(公国への遠征前の時期)を想定して書いています。 『創作キャラクターへの質問集』引用元は下記掲載です。それでは、どうぞ!!〉

 
「ボス! おはようございます!」
「おはよう、シエル、メアリ。早速だが、今日は二人にこの“質問集”に答えてもらおうと思っている」
「なになに……『45の質問集』……?」
「色んな設問があるのね」
「うん。新入りが来たらいつも、簡単な心理テストをやってもらうことにしているんだ。今回はすっかり遅くなってしまったがね」
「おお、なるほど! なんか楽しそうですね!」
「シエル。はしゃがないの」
「フフ……では、これを記入する役を……そこのロネにお願いしようかな?」
「アァ!? なンでオレなんだよ!!」
「決まってる。とっても頼りにしているからさ♪」
「クッソ……わぁったよ。やりゃいいンだろ! やりゃあ!」
「そうそう。じゃ、後は頼んだよ〜」
 
「──ボス、行っちゃったよ……」
 
「オイ、テメェら!!」
「は、はい!?」「なぁに?」
「オレが読んでやッから死ぬ気で答えろォ!!」
 
 ◆
 
 手始めに──Q1. あなたの名前を教えてください。だッてよ!
「は、はいっ! シエル・フィニエルです!」
「メアリ・カラーン。シエルの姉です」
「そういや、姉弟きょうだいなンだったか?」
「お父さん同士が遠縁の兄弟なのよね」
「いとこってやつです!」
 
 へー。じゃあ次──Q2. 愛称はありますか?
「愛称……あんまりピンと来ないわね」
「あ、僕、るーくんって呼んでくる幼馴染が居ました」
「“るーくん”だァ!!?」
「はい……からかわれてますよね。絶対」
「可愛がられてるの間違いじゃねェのか」
「えぇ……?」
「そういえば、シエルは昔、私のこと“姉さん”って呼んでくれてなかった?」
「それは、うん、何か、急に恥ずかしくなって」
 
 イチャついてんじゃねーぞ──Q3. 種族は何ですか? だとよ。
「僕は人間です! クソガキとかでもないです!」
「クソガキだろォ、充分」(←※唯一そう呼んでる人)
「んー……私はハーフエルフって呼ばれてるみたいね?」
「オゥ。親にエルフが居るとそうなるンだったな」
「えぇ! 髪の色が綺麗な紅色でね、大好きなおかあさんだったの」
 
 そーかよ。じゃ──Q4. 職業は何ですか? ってよォ、
「オイ!! オレらが、結社〈恒久の不死鳥エタネル・フェニックス〉だァ!」
「お、おー!!」
「これ、私たちへの質問よね??」
 
 ほんで──Q5. あなたの一人称は何ですか?
「ぼ、僕です! メアリは……」
「私よね〜」
 
 それから──Q6. 人を呼ぶときの二人称は何ですか?
「「貴方あなた」」
「あっ」「あら」
「ほぼおんなじなンだなァ」
 
 この調子でドンドン行くぜ!──Q7. 出身地はどちらですか?
「アー、テメーら、ガルニア帝国出身なんだッてな」(※二章発覚)
「あ、はい……! マルス村っていうところなんです。魚がたくさん釣れるんですよ」
「港町ってのは、あながち間違ってもなかったンだな」
「ロネさん。私、最初のとき、嘘ついちゃって……ごめんね」(※一章参照)
「しゃァねェだろ? 今更謝ンなよ」
「ありがとう……」
 
 ──Q8. 年齢(外見年齢/人間換算)を教えてください。だな。
「私ね、ハタチになったの。シエルも、ちょっと前誕生日だったわよね!」
「うん! 18歳になりました!」
「ハッ! 今度は酒飲み過ぎンなよ」(※三章予定)
「あぁぁぁあぁすみませんってぇ……」
 
 ダハハ! えェ──Q9. 性別はありますか? だとよ。
「私は女性。シエルは男の子!」
「男の子ってウケるな」
「もー、子ども扱いしないでよ〜……」
「ふふ。成人したんだものね!」
 
 ッたくだ──Q10. 髪色/瞳色を教えてください。
「はい! 髪色が茶色で、目が緑っぽく見えると思うんですけど、ほんとは金色なんです」
「シエルの眼鏡、色付きの曇り眼鏡なのよね」
「ア? 何でだ?」
「視力が良すぎて、疲れちゃうんですよ」
「ほーん。色々あンだな」
「ちなみに、私の目は黄色。髪は薄紅色ね」
「……やっぱ似てるよなァ……」
 
 ──Q11. 身長/体重を教えてください。
「僕は180近くあった気がする……? まだちょっとずつ伸びてます」
「オレ抜かすんじゃねーぞ」(※抜かされます)
「あはは……。体重は70とかだったかなぁ。メアリは?」
「んーとね、身長が確か168で、体重は……」
「待てッ、待て待てッて!!」
「なぁに? ロネさん」
「女って、フツーそういうの聞いたら嫌がらねェか?」
「私は気にならないわ。55くらいよ」
「そうなンか」
 
 焦ったじゃねェか──Q12. 身分はありますか?
「んー、平民ってこと?」
「なんじゃないかな……」
「中にはクソ貴族出身とかも居ッからなァ」
 
 ──Q13. 外見の特徴は何ですか?
「コレ『天パ』と『耳』じゃねェ?」
「直球ねぇ。けど、合ってるのかも」
「……僕ってやっぱり天然パーマですか?」
 
 じゃなきゃア何だよ──Q14. 中身の特徴は何ですか?
「中身かぁ……何だろう?」
「シエルは優しいわ。カワイイし!」
「メアリ!? いやメアリの方が優しいよ! 勇気もあるし!」
「オイ、メアリのがカワイイだろ?」
「……う、嘘っ急に何!!?」
「なンかヘンなこと言ったか?」
 
 ホントのことだろ──Q15. 好きなものは何ですか?
「好きな……そうね、りんごとお花かしら?」
「メアリらしいなぁ。僕はパンと、マシュマロが好きです」
「ンなお気に召したンか」
「えへへ……ロネ先輩のおかげで、好きなものが増えちゃいました」(※一章参照)
 
 ──Q16. 嫌いなものは何ですか?
「コーヒーですね……僕あの苦さだけはどうしても無理で……」
「ダハハ!! これだからガキは」
「いやだから、もう1歳しか違わないじゃないですか!」
「ちょっと違うかもだけど、私は高級品って苦手だわ。値段見るだけでクラッときちゃう……」
「ヘーェ、意外なモンだな。面白ェ!!」
「じゃあ、先輩の嫌いなものも教えてくださいよ」
「そりゃエールだろ」
「嘘つきだぁぁ!」
 
 肉でもいいぜ? そンで──Q17. 得意なものは何ですか?
「私、力仕事が得意よ!」
「僕は……読書かな?」
 
 逆に──Q18. 苦手なものは何ですか?
「じっとしてることかしら」
「あぁ、朱魔煌フラムヴィレラですかね。いつも加減がうまく行かなくて」
 
 ──Q19. どんな趣味がありますか?
「趣味! 読書です!」
「植物栽培ね。最近はサボテンしか育てられてないけど」
「いいじゃねーか。ちな、オレはカジノな」
「「知ってる」わ」
 
 ンだよ──Q20. どんな特技がありますか?
「嫌いな人はワンパンするわ!」
「怖い。メアリ、手が怖いよ……」
「お頼もしいこって。ソッチは」
「えーっと……目がいいです! 後、レラの剣が出せます!!」
「テメーはもーちょい鍛えろ」
 
 ──Q21. 休日はどのように過ごしていますか? だとさ。
「え、、寝ます……疲れちゃって……」
「買い物に行くわ。だから、シエルも誘うのよね」
「あぁ、パンの買い出しとかだよね。いつもありがとメアリ」
 
 成程。次──Q22. 無意識にやってしまう「クセ」はありますか?
「僕、癖っていうか、よく噛んじゃいますね」
「シエルはしょっちゅう眼鏡上げてるじゃない」
「そっか。こういうのも癖か。じゃあ、メアリが髪とか耳触ってるのも癖?」
「私、触ってる??」
「触ってンな」
 
 ──Q23. ライバル関係の方はいますか?
「ライバル」
「ピンと来ないねー」
「クソ貴族どもと兵士どもでいーだろ」
 
 次! ──Q24. 親友と呼べる方はいますか?
「え……あ……」
「私は、故郷のフィリアちゃんかしら。知識が豊富で、スゴイ子なの!」
「ぼ、僕は……そう言うのはあんまり」
「ハッ、スグ出来ンだろ」
 
 ──Q25. ON(お仕事のときなど)の服装は?
「結社の制服ですね! 黒とコバルトグリーンのかっこいい服です!」
「私も制服ね。黄土色のジャケット。下はキュロットとブーツなことが多いわ」
 
 悪くねーぜ──Q26. OFF(リラックスしているときなど)の服装は?
「んー、お出かけのときはスカートね。家でも似たような感じかも」
「僕、えっと、熊柄とかのシャツとジーンズです」
「シエルの私服はちょっと──……」
「芋だな」
「ううっ……」
 
 ──Q27. 寝るときは何を着ますか?
「僕? シャツと、最近は道着ですね」
「そっか、もう着ることないもんね……」
「う、うん(なんで悲しそうなんだ……?)。メアリは?」
「パジャマ着るわよ。あとナイトキャップも」
「そこは変わんないんだね」
 
 ──Q28. あなたのチャームポイントを教えてください。
「僕は天然パーマで、あと、眼鏡だ! ってよく言われますね!! そうですよね!?」
「テメーは思い立ったように強気で来ンな」
「シエルはそうね。私は髪色かしら? 赤くて、目立つみたいだし」
「そーだな。似合ってるぜ!」
 
 ──Q29. 「これだけは我慢できない」ということはありますか?
「あるわ!! 私、やり方が汚い大人って大キライだってことが、最近よーくわかった!」
「うん。色々あったね、本当に……」
「主に公国の兵士さんがね」
「僕は……なんか、不自由なのってイヤだなって感じることが増えました。帝国時代ってホントそんな感じでしたから」
「テメーらなりに、苦労してンだなァ」
 
 ──Q30. 今一番ほしいものは何ですか?
「欲しいものってあんまりないから、それより僕、強くなりたいです」
「強さがほしいってこと? だったら私も同じかも」
「たまにゃ戦闘員らしいこと言うじゃねェか。だったらまた鍛えてやろうな!」
「お願いします!!」
 
 ──Q31. 現在の悩みごとはありますか?
「あ〜……僕、正直、今も微妙に、先輩の考えてることってわかりませんね……」
「ロネさん? まあ、ちょっぴり変わってる人よね」
「ヒトの考えてるコト、ワザワザ分かろうなんて方が奇人だろ」
「そう言うものなんですかね……」
「そうかも。私もボスさんの考えてることって、同じ女性だけど分からないし」
「分からなくても、信じられるならソレでいい」
「大切なことよね!」
 
 ──Q32. どんなときに幸せを感じますか?
「ごはんを……たべてるとき……」
「迷いねェ奴」
「じゃあ、そんなシエルがごはんたべてる顔を眺めているとき、ってことで」
「…………コレ、書いて記録するオレのことも考えて言ってやがンのか?」
「えっ、あっ、ごめんなさい……?」
 
 ──Q33. 武器や小物など、愛用しているアイテムはありますか?
「眼鏡、大切にしてます。友達にもらったものなんです」
「初耳だな。だからそンな、色眼鏡になってンのか」
「そうそう。私はスカーフね。おとうさんが出先で買ってきてくれたものなの」
「ほーん」
「勿論、ロネ先輩に貰った剣も大切にしてますよ!」
「そらアリガトよ」
 
 ──Q34. 自分で「子どもだな」と感じる部分はありますか?
「んーー難しい質問ね!」
「僕は簡単だな……割と臆病なところとか」
「私はちょっと意固地なところかしら」
「自覚あンだな!!」
「ロネさんには言われたくないわ!!」
 
 ハッ!──Q35. 自分で「大人になった」と感じる部分はありますか?
「僕は、共和国や公国を見てから、前より視野は広くなったかなって感じてます。知らない土地でも色々あるんだなって……」
「大人になった、か。私ね、最近、大人ってなんだろうって思うようになっちゃった」
「どういうイミだ?」
「私も大人でしょ。いわゆる完璧な大人って、居ないんじゃないかと思うの。だから、自分の子どもっぽい部分をなだめて、周りを大切にできる人が、大人なんじゃないかと思うわ」
「アー……テツガクだな……」
 
 いいや、次──Q36. あなたは、几帳面ですか? それとも大雑把ですか?
「大雑把な方かなぁ」
「私は几帳面かも」
「その辺似てねェンだな」
 
 ──Q37. 料理はできますか? 得意料理は何ですか?
「できるわ! リンゴのタルト!」
「僕の好きなお祝い料理!!」
「ちなみにシエルはお料理、壊滅的よ。包丁も火も上手く使えないんだから」
「あんま言わないで……」
 
 そうか──Q38. お酒には強いですか? 酔うと、どうなりますか?
「……弱いっぽいですね、僕」
「弱いッつーか、ガブ飲みし過ぎなンだよ」
「でも、ロネ先輩もガブガブ飲んでたじゃないですか!」
「オレのはエール。テメーのはウイスキー! そら潰れるぜェ」
「そうよね。私カクテルだったから、四杯くらいは平気だったもの」
「イヤ……あんたは、もうちょいイケそうだったけどな……」
 
 ──Q39. これがないと生きていけないと感じるものはありますか?
「──パンですね……」
「主食だもんね〜。んーでも、私は睡眠かな〜」
「スゲーリアルなこと言うな、オレも両方無いと困る」
 
 ──Q40. あなたの初恋はいつですか?
「恋ね……」
「メアリ、好きな人居るの!?」
「どうかしら」
「居たンか」
「勝手に決めつけないでよ! そう言うロネさんは?」
「居る」
「ええええっ!?」
「……とイイな」
「えーー……」
「期待して損したわ。シエルは?」
「居るわけないよ。初恋なんてわかんないですー」
 
 だろうな──Q41. あなたが大切にしている宝物はありますか?
「僕、全部、帝国に置いてきちゃったや」
「私は……シエルと過ごす時間ね!」
「物じゃなくてもいいんだ!」
「そうよ」
「じゃあ僕、〈結社〉のみんなが宝物かなぁ」
「ハッ、クソガキが、言うじゃねェか」
「ロネさん嬉しそ〜」
 
 チッ──Q42. あなたの一番の思い出といえばズバリ?
「やっぱり花畑ですかね」(※二章参照)
「あれね! 私もいい思い出だわ。綺麗だったわねぇ」
「うん! それに、嬉しかったです。先輩たちが優しかったから」
「オレは優しかねェよ」
「先輩も優しくしてくれたじゃないですか!」
「そりゃ、もうちょい厳しくしてもイイってコトか?」
「なんでそうなるんです!?」
 
 ──Q43. ここだけの話、人に言えない秘密はありますか?
「……」
「…………」
「せめて、なンか言え?」
「ならロネさんから言ってよ!」
「なンでだよ! いいから喋れ! 進まねェだろォ!?」
「私は……! 夜中にお腹が空いて、パン食べちゃうことがあるのっ……!!」
「それってそんな重大な感じで言うことなんだ……」
「……ハァ(右手で頭を抱える青年)」
「私は言ったわよ」
「えー僕!? あ……実は……まちがえて別々の靴下履きがちです……」
「ダッセェ」
「笑わないでくださいってぇ」
 
 ──Q44. もしも明日が世界最後の日なら、誰とどのように過ごしますか?
「メアリとご飯食べて過ごします!」
「賛成!」
「フーン」
「よかったら、先輩も一緒に食べましょう!」
「──ンじゃ、ボスも呼ばねェとな」
「はい!! みーんな呼びましょう!」
「いいわね!」
 
 ──Q45. 最後に、何か一言お願いします! って書いてあるぜ?
「すっごく楽しかったです!」
「新鮮だったわね! いつかみんなのも聞いてみたいわ」
「オレはパスだぜ」
「ケチ」
「ケチだ」
「うるせェ!!」
 
 ◆
 
「やあ、もう終わったのか? 早かったね」
「ボス!! どこ行ってたんですか?」
「いやなに、部下らに急ぎの書類を頼んでいたのでね。一通りチェックしておいた」
「お疲れさまね、ボスさん」
「ンじゃ、ついでにコレもチェック頼むぜ」
「…………」
「どーだ?」
「──悪くない。ロネ。この質問集、今度ふたりでやろうか」
「ハァ!? なンであんたまで!!」
「はて。あんたまで、とは?」
「はい! それ、さっき私たちが言ったのよ!」
「ロネ先輩パスだって蹴ってました!」
「ふうん。これは上司命令だよ? ロネ(にっこり)」
「チッ……こンの浮かれ野郎どもがァァァ!!」
「あっ逃げたわ!! 追いかけましょう!!」「待てーー!!」
 
 ENDー終われー



読んでくださって……感謝……!!
 
ムーンライトノベルズ公式様の配布した質問集、相変わらず面白かったです。45の質問ルナンver.に引き続き、会話形式に魔改造してしまった。キャラの掘り下げになって楽しかったです! ありがとうございました!


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