夕刻の手紙


著作物に関する制度について


今朝、当サイトのプライバシーポリシーを改定しました。著作権についての項目の下に、お知らせ項目を追加した形です。

以下は、これに至った経緯です。

(要は、法的に必要であると判断した上での改定です。文章すこし長いです。)

 

新しい制度

2026年度、著作権に関連する(大きく分けて)2つの新制度がスタートします。

『未管理著作物裁定制度』とは

2026年4月1日から、未管理著作物裁定制度が施行されます。
文化庁の公式ページによると、これは著作権者の意思が確認できない作品について、補償金を払えば他人が合法的に使えるというルールです。

大前提として、著作権は作品を作った瞬間に自動発生します。しかし、今後は連絡先も利用可否も示していない作品は、原則『未管理である』と判断されることになります(その作品を使いたい人が文化庁に自ら申請して裁定を受ければ、最長3年間の利用が認められる仕組み)。

 

『未管理』と判断される条件
①著作権の管理団体に登録されていない
②利用可否に関する意思表示がない、あるいは連絡先が明示されていない

 


双方の条件を同時に満たす作品が対象になり、文化庁の裁量で作品利用を許可される制度です。

そして、「利用したい」という旨の問い合わせを受けたクリエイターが連絡を14日間放置した場合もまた、作品が合法的に使われます。利用を希望する第三者が連絡し、2週間返事がなければ、『意思が確認できない』と見なされるためです。ここは、結構重要なポイントだと思います。

(出典:https://current.ndl.go.jp/e2800

これに合わせて、今日から、もう1つの新しいシステムか始まります。

 

『個人クリエイター等権利情報登録システム』とは

本日、2026年2月26日から、個人クリエイター等権利情報登録システムが施行されます。

絵・小説・動画・写真などのコンテンツが自分のもので、それをどう利用していいか、あるいは駄目かという意思表示を登録できる国営の新システムです。

マイナンバーと紐付けることで、本人を証明するシステムのようなのですが……、ここで、インターネット創作マンなら、ほぼ全員ピンとくることでしょう。

 

日本のインターネット文化は匿名前提。

 

私たちは、リアルの自分と、ネット上の自分とを紐付けるための具体的な証拠は持っていません。

他人の神絵師SNSアカウントになりすます若者が居た……なんていうのは、十年も前からよくある事例です。

マイナンバーに、他人のアカウントURLを紐付ける迷惑な人が出たとき、自分の作品だと証明できるでしょうか? そもそも、気づけるでしょうか?

知らないうちに連絡が来ていて(迷惑メール扱いで弾かれていたりすることもありますし)、知らないうちに作品が使われていたら?

少々、難しい問題です。

それでも自力で気づいて、対応することになります。

 

万が一、気づかないうちにこれらの制度関連で作品を使われていた場合は、専用の検索システム(分野横断権利情報検索システム)から見つけ出し、本来の権利者が裁定を申し込み、あとから利益を受け取ることもできる仕組みとなっているそうです。

 

が、そんな後出し制裁の時間は、取りたくないはずです。

親告制とはいえ、何もしないでも発生する権利について、今度からは実質明記などの表明が必要で、すぐに連絡がつかないといけなくて……というのは個人的にはちょっと賛同しきれないです。せめて、応答なし期間が年単位ならとか…そういう手心が欲しいというか…2週間はあまりにも短い。

……登録フォームなどの情報もそれぞれ見てきたのですが、チェックを入れる項目など分かりにくく煩雑に感じられるものでした。

この制度は、個人の撮った日常写真なども対象となっています。なら、二次創作は…? 別名義での別活動は…? など、色々と疑問です。3月5日にニコ動で特設番組が放送されるとの情報を見かけました(文化庁のホームページより)。見切り発車感が否めないです

 

しかし、施行されてしまったものには、対策をするしかないので、現状。

 

具体的な対策

・権利者としての名前 & 連絡先の明記をする(必要)(ウォーターマークも、これ)

・サイトや各種SNSで意思表示をする(効果あり)

・文化庁の登録システムに登録する or 他のなんらかの管理システムに登録する(効果あり)

 

 

というのが、今後主流になりそうです(そう私は思っています)。

※なるべく正しい情報を拾うようにしたつもりですが、もし今の段階で間違ったことを書いていたら、よければ教えてください。

当サイト内でも、念のためこれを明記する運びとなりましたので、取り急ぎ上記をまとめました。

周りのかたの参考になりましたら、幸いです。(*_ _)

皆様の創作ライフが、今後も、穏やかで、実りあるものでありますように。

-Itsuki Tal

2026.02.26

参照元:

未管理著作物裁定制度(文化庁)

「分野横断権利情報検索システム」及び「個人クリエイター等権利情報登録システム」が運用を開始(文化庁)

2026年度から始まる未管理著作物裁定制度について(国立国会図書館)


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